人材管理システムの導入にはデメリットもある

人材管理システムを導入することにより、採用から退職までの人事考課をスムーズに行えるようになります。部門間での人のアサインや、業績に対しての評価に対する時間や手間の削減、新規採用時の参考データへの活用など、人材管理システムを導入することには、多くのメリットがあるものです。

良い点ばかりを意識しがちな人材管理システムの活用ですが、導入することにより、少なからずデメリットがあるのも事実です。システムを運用することにより、人事業務の進め方がシステムに縛られてしまう場合があるからです。導入の際には、長期的な活用を視野に入れたシステム構築を進めることが大切です。オペレータにかかる人件費など、運用にかかるコストも含めた検討を進めましょう。

業務の妨げになる可能性もある

業務を推進する担当者のデータを一元管理することは、迅速な意思決定を実現できる利点はありますが、同時に業務の推進の妨げになる可能性もあります。各部門で同じ人事データを扱うことにより、過去データにより裏付けられた人事アサインが可能にはなりますが、新規事業の場合には適用できないケースも有り得ます。いままでにない事業領域に進出する際には、実績だけではない、その人の適正で選出することも必要になります。データ化された人事管理では、必ずしも適正化された人事が実現できるとは限らないのです。

人事管理をシステム化する際には、情報漏えいの危険もあります。競合他社に自社の人事データが漏れてしまうと、業務を遂行する妨げになる可能性もあります。円滑な人事を実現すると考えられる人材管理のシステム化ですが、導入ケースによりデメリットが生じることも意識しておきましょう。